RTTY
Radio teletype
ラジオテレタイプ
受信した無線信号の符号に沿って機械的に文字を紙に打ち出す装置で電波の内容を敵に解読させない仕組みとして開発された。
軍放出品などを使って一部のマニアが通信実験していたが、機械式のためきわめて重く動作騒音が激しく普及しなかった。 近年、パソコン機能が向上し、機械式を電子式に改良して紙に打ち出さずディスプレイに表示させる愛好者が発生した。
しかし、2000年にJE3HHT 森 誠 さんが開発したパソコンのサウンドカードだけで実現したRTTY通信用フリーソフトが公開されると爆発的に利用者が増加し、RTTYモードのコンテストも賑やかになった。機械式RTTYマシン
私も、1980年代後半NEC PC98シリーズでRTTYの通信実験を行ったことがある。 しかし、パソコンからのノイズが酷く無線機の音声出力などフォトカプラーで電気的に分離して挑戦したが満足行く結果にはならなかった。 当時のパソコンのCPU駆動周波数はちょうど我々アマチュア無線家が使う短波帯(3~30メガ)あたりで、直接妨害電波を受けるのと同じであり、さらに電磁波の漏れについてパソコンメーカーは無関心だった。
TONOのθ5000という装置を使ってRTTYにオンエアしたのは2000年頃だった。 電子RTTY装置 TONOθ5000 AMTOR(符号照合再送信リクエストモード)を搭載し、不完全な符号の場合リトライ信号を自動送信するという装置 間違いない通信文が表示されるのだが、受信できなかった部分を推察するのもアマチュアの楽しみであり、完全な文章だと英語力がないとかえって恥ずかしいことに…。
文字が間違っても送信文そのものに大きな意味のないアマチュアの世界ではあまり意味がないモードだったと思う。
初めてRTTYコンテストに出たのは1999年9月のWW(Worldwide)RTTYコンテストだった。 交信局数512局と今から思うとすごく少ない。 この数年のRTTYコンテスト参加数はMMTTYのお陰で10倍近くになっていると思う。 θ5000で交信し、コールサインをパソコンに打ち込んで重複チェックを行いログに記載させていたので、キーを何度も打たねばならず慌ただしい交信だった。
PCでRTTY運用 MMTTYとN1MMを使用
その後、その後コンテストソフトにN1MMを使うようになった。 N1MMはサブルーチンとしてMMTTYを動作させ、一つのソフトのように連携し素晴らしい性能を発揮している。
RTTY受信画面で相手局のコールサインをクリック 自動的にログに入力され重複チェックや得点計算も行われる。 そもそも受信画面の段階ですでに交信している局か新しい地域の局かなど色分けし判別してくれているので、オペレーターは画面に現れる相手局のコールサインの色を見てマウスをクリックするだけというゆったりとしたコンテストだ。
仲間と雑談しながら参加できるコンテストはRTTYモードだけだろう。一度経験するとこのゆったり感が癖になります。
パソコンの処理能力にかなり依存しているので安定した高速のPCが不可欠です。
将来的には、RTTYとパソコンの自動翻訳機能を組み合わせてどの国の人ともおしゃべりが出来るようになるのかもしれない。 楽しみな電波形式です。