2005年も台風にやられました。

2005 

ARRL RTTY Roundup
2005 Jan/9-10

2005年のスタートは去年と同じくARRLから。去年は発電機ファンベルトのトラブルにより途中リタイアとなったが,今年はアンテナ復旧後初めての本格的なコンテスト参戦となった。
1月9日から1月10日 Multi Operator  Single Transmitter    OP JH6JSR JR6CKX

得点表 3.5-15  7-116 14-154 21-210 28-0  合計495QSO 83マルチ地域別QSO

 このコンテストはUTCで18:00,日本時間では深夜3時開始と中途半端な時間に始まる。
コンテスト期間中3時間単位で2回,計6時間の休憩を取らなければいけないルールがあるため早朝にシャックに行く事も考えたが,ログソフトN1MMのマルチユーザーモードの試験が終わっていないため,前日21時に集合することにした。051a.jpgコンテストを前にN1MMをセッティング中のJH6JSR
結局マルチユーザーモードは英文マニュアルの壁に阻まれうまくいかない。常設PCのWIN2000も使いなれず,次回BARTG参加時にLAN構築から再挑戦する事にした。
しかし山の上は寒い。今年は年末から急に冷え込み外気温は0度。寒さと睡魔をこらえつつ,03:00コンテスト開始となった。052a.jpg常設PCにN1MMでオペレートするJR6CKX。 奥のノートPCは伝播予想に使用










[3.5M]
 ほとんど国内とアジアしか聞こえず。しかしこのバンドでは久しぶりに北米と2局できた。
[ 7M ]
 深夜開始ということで,このバンドからスタート。EU方面が開いていたがゾーン14はなかなか聞こえない。22時頃になって北米から
 呼ばれたが全体的にはぱっとせず。
[14M]
 朝の北米と夕方のヨーロッパが中心。夜間はほとんど聞えずじまい。
[21M]
 W,EUともにそれなりにオープンしているが,ベアフットにGPクラスの局とはかなり苦しいコンディション。コンテスト終わり際の2時間
 だけ北米から快調に呼ばれた。やはりSSNが28では厳しい。
[総括]
 ヨーロッパが全くふるわず。さすがにARRLだけあって北米からの参加が多く,EUを上回る局数となり6エリアにはきびしい展開。
 このコンテストはEU対Wの構図がはっきりしていて,特にEUはJA方面に目もくれずといった気がした。
 世界のDXコンテスト界は二極構造となり,JAの凋落が寂しい...
05b1.jpg10KVA発電機05a1.jpg滅多にマイナスにならないが今日は寒い     -1.2度05c1.jpgクラブハウス












 山の上では朝から雪が舞う天気となり,夜中は氷点下。午後から晴れたが日中もほとんど気温が上がらない寒い日となった。残り10時間で燃料計算をしてみたらかなりきびしい。発電機を落として朝まで仮眠する事にした。
 コンディションも悪いのでCKXは下山して自宅へ。発電機を止めると真っ暗な静寂が訪れた。周囲数Kに人里はないがこれまで何度も一人で泊まってこわいと感じた事はない。
子供のころ,この臼津峠で幽霊を見たなどと脅された事などを思いふけっているうちに寝ついてしまい5時起床。あまりの寒さに寝袋からなかなか抜け出せない。14Mで北米を相手にしながら21Mのオープンを待つ。
 日の出とともに21M北米が聞こえ出す。最後の2時間は快調なペースとなったが09:00で時間切れ。500の大台に届かず。
2週間後,BARTGのコンディションを思いながら下山した。

BARTG Sprint Contest
2005 Jan05c1ge.gif05c2.gif05c3.gif


サンスポット69でARRLより期待できるかと思ったらK値が5もあり磁気嵐模様。終息へ向かいつつあったが今回もコンディションは期待薄。05c4.jpgログソフトN1MMの画面    今回もマルチユーザーモードはうまくいかな    かったが,バンドマップとESM機能が快適
昨年はマルチオペで世界2位だったが,ハイバンドが不調だとEUと勝負にならない。  600局,80マルチくらいが頑張りどころか..。  なぜか2週間前のARRLと総局数,バンド別局数共に似通った結果となった。05c6.jpg7MHz深夜01時の電波伝搬予想。 南アメリカに太陽があり正午。ただし内訳は大きく違い北米が激減,EUとASが大幅増。北米の参加数が少なくなった事が第一の原因だが,今回はイーストコースト,カリブ海も聞えず,東方面のコンディションは良くなかった模様。







[3.5MHz] 
 アジアから波が出て行かなかった。hi  なぜかこのバンドを運用するとマウスに回り込むようになり困った。
 7Mでロシアの局からQSY要請あり。CQ連発したが出会えず。時間が悪かったか..
[7MHz]
 今回もこのバンドからスタート。04時頃ねぼけまなこでゾーン14が開けているのを見たが,目が開かず。hihi
 MOなのに運用しない時間帯があるのは問題。
[14MHz]
 この季節は夜間のパスが効かない。夜半過ぎから朝にかけて59++のすごいノイズに見舞われる。
 夜明けから雪が降り出したがその影響か。おかげで朝の北米とはたったの1局!!
[21MHz]
 今回もメインバンド。北米は厳しかった。夕方のEUが爆発力無く終わった事に尽きる・・。
[28MHz]
 しつこくCQ連発しアジアンロシア2局から呼ばれた。国内聞えず。05c7.gif時間累計交信局数グラフ
[総括]
 ARRLの直後だけに北米の参加数が寂しく感じる。なぜかアジアが2割増。世界的なRTTY人気の高まりなら歓迎だが。 去年にくらべエリアマルチ6,カントリー7落とした。やりたい放題のMOなのにクラスターが使えないのが痛い。 あればアフリカは確保できた可能性あり。AirHも届かず山でのインターネット環境構築は難題だがなんとかしたい。

 グラフで累積局数を昨年の結果と比較してみた。
コンテスト中,今年はかなり良くない印象を持っていたが,こうやってみるとかなり意外。20時間経過時点では同等だった。結局17時頃からのEUへのゴールデンタイムが明暗を分けた。
昨年は最後の4時間を90局/Hのハイペースだったが,今年は18時くらいにゾーン14が開きかかり,さぁこれからというところで,一気にコンディションがつぶれてしまった。途中まで去年を上回るペースだっただけに残念。今年は10時間経過後あたりからの朝のピークが無く,ここからも東方面が良くなかった事がうかがえる。  残り3時間ほとんど上積みが期待できなくなり早めの下山となった。05c8.jpg標高500m弱でも天候はかなり違う











夜半の雨が夜明けから雪に変わり積もり始めた。たぶん下界は雨だろうがこのまま積もると下山できなくなりそう。幸いすぐに上がったが,この影響か14Mがノイズで運用不能となった。




05c9.jpgいつから使っているのか? 年期物です。
ストーブはシャック唯一の暖房器具。このプレハブは意外と断熱性能が良く,これだけで十分暖かい。昼食の冷凍鍋焼きうどん。05c10.jpgタヌキにつまみ食いされる危険性もあるが冬は外に出しておけば食べる頃解凍されて具合良い。 寒い日はこれに限る。hi これでもカップラーメンよりは数段美味い。

コンディションが予想外に早く終わったため臼杵に下りて,山での貧しい食生活を補うべく寿司で打ち上げた。本当はふぐでもといきたいところだったが車で飲めない。(実はふところが・・hi)臼杵のふぐは絶品です。こちらに来られる方は是非どうぞ。
次回参加はWPXの予定。

WPX RTTY Contest
2005 Feb


 いよいよ今年初のメジャーWPX。今回は太陽活動も良好,K値0で地磁気も安定,期待できそうだ。  昨年は気の早い春一番の襲来で大変だったが,今年はこないでほしい。  今年は3TX体制で臨む事にし,OPも3名予定していたのだが..。
05wpr01.gif
05wpr2.gif05wp3.gif
 JR6CKYが延岡から助っ人の予定だったが風邪でダウンとの事。 今回も2名で頑張るしかないと思っていたらなんとCKXも風邪気味で病院へ行ってから参加との連絡。結局彼は遅刻早退となってしまい,3OPのはずが1.5OPになってしまった。
交信局数時間推移 05 04 03比較グラフ
 結果は昨年とほぼ同じ。しかしコンテスト後の情報では大半の局が昨年の記録を上回った模様。 今年のコンテストの中では最も良いコンディションに恵まれたようだ。
国別交信局数太陽黒点数推移グラフ

[Propagation]
 昇り調子のサンスポットと安定した地磁気で,今の時期としてはなかなか良かった。
 グラフにして見ると,なんと過去3回で最も良いペースだった事がわかる。日曜19時に下山してしまったがその後の情報では14Mが大ブレークだったとの事。 予定通り3OPでフル参加ならば1500UPの展開だった。
[7MHz]
 一晩だけの記録としてはこんなものか。EU,Wともにけっこう強かった。もう一晩フル参加していれば..。
[14MHz]
 OP不足のしわ寄せで手薄になってしまった。日曜夜を逃がしたのが痛い。このところずっと夜間のパスが期待薄だったので下山してしまったがやはりコンテスト はフル参加しないと何が起こるかわからない..。
[21MHz]
 一人になった日曜夕方のゴールデンタイムは執念でなんとか昨年を上回ったが,600に届かず。
[国別]
 なぜかイタリアが半減。ドイツもフランスも倍増なのでコンディションのせいではないと思うがW,VE共に増えており,東方面のコンディションも良好だった。しかしUゾーンの多い事。旧ソ連邦でカウントするとWを上回る。
[総括]
 依然としてN1MMのマルチモードがうまくいかず,CPU3台分のログを後でまとめるのが大変だった。 久しぶりの48時間はさすがにきつい。やはりコンテストは最終的には体力と気力が勝負。今回はコンディションが良かっただけに残念な結果に終わった。
 寒い日が続くが,地球は確実に公転周期上を周回しており,コンディションは春型へ移行しつつある事が感じとれた。 次回BARTGは気力と体調を整えフル参加で頑張りたい。

はマルチオペで世界2位だったが,ハイバンドが不調だとEUと勝負にならない。  600局,80マルチくらいが頑張りどころか..。  なぜか2週間前のARRLと総局数,バンド別局数共に似通った結果となった。

[結果]

マルチオペマルチバンド部門 世界6位 日本1位

BARTG SPRING RTTY Contest
2005 Mar

05ba01.gif
 今回でなんと世界三連覇がかかるBARTG SPRING に今年も参加した。
当然の事ながら気合十分。N1MMのマルチモードも稼動するようになり,都合よく三連休でフル参加も問題なし。万全の体制で臨んだ。 コンディションにも恵まれ,過去2回の記録を大幅に打ち破る結果に大満足。 だが...。

1日目深夜 

最重要装置 10KVA発電機にトラブル発生 !!

 初日の24Hが絶好調で終わり,前日あまり振るわなかった7MのEUに備え,今回は好調な出足に気合が入っているCKXと交代で,先に仮眠を取る事にした。05ba06.jpg10kva3相発電機03時予定通り起床。眠気覚ましのコーヒーを煎れ,CKXと交代しようとした矢先,突然蛍光灯がチラツキ始めた。 

緊急事態発生!! あろう事か全設備中最も大切な発電機に深刻なトラブルが・・。
急いで電圧を測定。かなり変動している・・。とてもいやな予感。懐中電灯を手に大急ぎで発電機を点検に。扉を開けるとチラチラと明るい。なんと発電機から火花が出ているではないか。止めるべきかと躊躇する暇もなくあっという間にシャックの照明が消灯,停電してしまった。
回転数,油圧,冷却水温度,発電機遮断器正常,しかし電圧無し、励磁されていないようだ。  なすすべが無く,暗闇の中で撤収。絶好調のはずだったBARTGが突然終わってしまった。
  後日,これまで使っていた8Kva3600回転の予備発電機へ系統切り替えを実施したが,故障箇所が発電機だけに状況はかなり深刻。 重量800Kg。とりあえず下山させないとどうにもならない・・。
時間経過毎交信局数グラフ
 交信結果を集計してみると、なんと予想もしなかったWPXをも上回るペースにびっくり。 特に初日は14MがEUに大オープン。24時間で昨年の記録にあっさりと並んでしまった。今回はグラフに過去の記録と共に1ケ月前の05WPXもならべてみた。  さすがに2日目は参加総数の違いからかペースが落ちたが,昨年までの記録とは次元が違った。  メジャーWPXと遜色ない結果に大満足。発電機トラブルで最後まで参加出来なかった事が残念。  そういえばグラフからどのコンテストも最後まで参加できていない事もわかる。このコンテストはなぜか相性がいい。季節的に最もコンディションに恵まれた時期に開催されるからだろう。秋のシーズンはいつも台風被害で運用できない事もある。今年台風被害がなければWWRTTYが楽しみなのだが。今回のベスト20はヨーロッパのオンパレード。  ドイツとこんなにやっていたとは,イギリスとの局数もおそらく過去最高だろう。
バンド毎得点数表バンド毎交信地域局数
ホストとはいえ,セパレートカントリーを加えると70を超えた。
PAオランダなどはベスト20に顔を出す事などほとんどなかった事だ。アジアティックロシアがやけに少ない。
コンディションが良すぎて,スキップしていたのか不明だがEUをこれだけ近く感じたのは久しぶりだった。3830のレポートを見るとW-EU間は良くなかったようだが,EU-JA間はサンスポット低下のこの時期としては申し分なかった。
発電機故障で目前に迫ったWPX SSBに参加出来なくなったのが惜しい。
国別交信局数 best20
[Propagation]  EU-JA間が絶好調。なんといっても14Mの大爆発に尽きる。 ヨーロッパだけで830局の結果が全てを物語る。反面アジア,オセアニアの少なさが気にかかるが,コンディションにあわせビームがEU一辺倒だった事が影響か..。 いつもこういったコンディションだとうれしいが。
[7MHz]
 初日は良くなかった。2日目巻き返しの矢先に発電機トラブルでいいところなし。
[14MHz]
 腐っても鯛などと言っていたのがうそのような,さすが14Mと思わせるコンディション。 北極経由でEUの深いところから北米までフルオープン。59+でメータを振らし,サイクルピーク以来忘れかけていた感覚をしばし楽しませてもらった。 RTTYでの単バンド局数としてはおそらく過去最高だろう。
[21MHz]
 悪くはなかったが,けっして良くはなかった。14が良かっただけに見劣りする。よく見ると昨年を下回っている。05ba07.jpg毎年恒例となった 「BARTGきのこ」 今年もちゃんと生えてくれました。 しかし,そろそろ母材がくたびれてきたようだ。 クヌギを大量に仕入れて栽培でも始めようかな。hi
[総括]
 ヨーロッパが全体の約7割に達し,春のコンディションを満喫できた。 アフリカ方面もパス的には問題なかった模様で5局から呼ばれた。 北米方面は参加数の兼ね合いで評価が難しい。
 2月のWPXを上回る事確実だっただけに発電機故障が残念。 何かがうまくいくと他のどこかでつまづくところがごまがらの伝統らしい・・。 高価な無線機やタワー,アンテナも電気が無ければただの鉄クズでしかない。電源系統の強化,再設計を急ぎたい。

[結果]

マルチオペマルチバンド部門 1202局交信 世界1位
祝! 世界チャンピオン3連覇

SP RTTY Contest
2005 Apr

 部員が揃わず シングル参加。

[結果]

712局交信 世界5位 日本1位

VOLTA RTTY Contest
2005 May

  昨年は初参加ながら世界3位。このコンテストは交信距離によるポイントテーブル制なので,JAからでも勝てるチャンスがありそう。ライバルはEUから遠いオセアニアと南米勢か・・・
 SSNが100近くあり14Mと21Mの前半は絶好調。開始直後21時すぎてもまだ21Mが生きていていいペース。明日の夕方に楽しみを残しつつ14Mへ。14Mも好調。朝までEUがオープンしていたため,開始10時間で昨年の記録をあっさり更新した。まだ夕方の21Mを残している。
 この調子なら700局はかたい。昨年が世界3位なら今年は?と皮算用。しかし良かったのはここまで。
7Mに出ようとしたらSWRが3以上あり,アンテナチューナで無理やり押し込んだが,とてもランニングの出来る状態ではない。翌朝明るくなって確認したら,なんとラジエータ先端部が付いて無い !?
いつもながら北米の参加がとても少なく9時から14時まで休憩。再開すると21Mではいつもどおり東欧あたりまで強力に入感していたのだが,15時すぎからコンディションが急激に悪化。ゾーン14は見えないまま。後日,伝播情報を確認したら磁気嵐だったようだ。  結局後半の12時間で40局しか出来ず。 21MのEUはほとんど開始直後だけだった・・・。
05vo01.gif
05vo07.gif
[結果]
マルチオペシングルTX部門 477局交信 世界1位
祝! 世界チャンピオン
2005年 9月 記入  後半のコンディションが悪かったので期待していなかったが,どうやら各国ともスコアを伸ばせなかったらしい。結果はクラブ通算3回目の世界チャンプとなった。プラークは無事届くだろうか。待ち遠しい・・・。 
2006年 5月 記入  国外から小荷物が届いた。 JA6ZPRとあるのでプラークだろう。 開封してみるとスエード調の二つ折りフォルダーにアルミ板にコールサインなどを彫り込んだ楯でした。
05vo2.jpg国外から小包が コンテスト入賞記念品だ
アルミに焼付塗装のような感じの写真は何の建物なのだろう?05vo3.jpgアルミとスエード布製の盾05vo03.jpg盾 アルミ部分拡大


















すこし飾りにくいデザインのような気もするがこれで無線小屋がまたにぎやかになる。 

台風到来
昨年に引き続き、台風による被害を受けてしまい 年内整備のためコンテスト参加できず!