平成25年12月 園便りより


毎年開催する消防署を招いての大避難訓練。 うめ組もテラスから大好きな消防車・救急車を見学しました。


 温暖な津久見でもずいぶん肌寒くなりました。 子ども達と職員が一体となり
7日に開催する「お楽しみ会」の最後の追い込みに熱気あふれています。 
 陽の落ちる時間も早くなり、お迎えの時に薄暗い保育園ではと、玄関に電飾をするようになりもう4〜5年経過しました。雨濡れでほぼ毎年使い捨てでしたが、昨年から防水性能も上がり、LED製品も非常に低価格になり今年はちょっと光り過ぎ?な電飾です。 その電飾、中学三年の息子も毎年手伝っていました。

 今年も「学校帰りに手伝いに来ないか」と声をかけると、作業終盤薄暗くなって到着。「もう暗くなったから高い所はよいよ」と言ったのに屋上に上がり、4mの高さからアスファルトへ落下してしまいました。 急ぎ駆け寄ると。うめき声を数分あげていましたが呼びかけに反応し、出血も無いようです。お楽しみ会衣装作りで残っていた先生方が救急車を手配し中央病院へ。 手足の感覚や力を入れられるか等、救急隊員が調べ、骨折や麻痺を確認し大丈夫でした。CT検査では、脳に損傷は無いが肺に少し出血があると診断されました。

 病院で初めのうちは、看護婦さんを気遣う言葉を発してたのですが…、何度か嘔吐し肺も気になるというので日没前ならばドクターヘリですが、大分医科大高度救命救急センターへ救急車で移動しました。 救命センター当直は徳浦出身の石井先生で、二中生なら私の後輩だと言いながら対応してくれました。検査し、事故後のCT画像と現時点変化が無く出血は広がっていないとの説明でした。
 少し安心し帰宅。朝まで待合室にいた家内が帰宅前に息子に会って言葉を交わしたというのでホッとしていました。
 救命センターは面会者と時間が制限されていますので、翌日午後面会に行きました。

 ベッドで寝ている息子に声をかけると目を開けて返答しますが、またすぐ寝てしまい鎮静剤などの影響かと思っていると、医師がMRI画像を見せながら説明し、CTでは写らない小さな出血があり、頭蓋骨も骨折し眠気も脳への強い衝撃が原因だと。 根気が続かない、意欲が出ないなど様々な障害が残る可能性の話を聞いて、とてもとても気分が落ち込みました。
友人の放射線技師は、事故後数日は脳が腫れて圧迫され症状が重くなる事が多いが、若いから回復の可能性が大きいよって言ってくれました。

 次の日に家内と面会に行くといつもの口調でしゃべってくれたので、帰りにうれし涙が出ました。 まだ、指先の動きが悪く箸が持てずにスプーンでの食事だったので、命ばかりはと願っていたのに段々欲が出ます。ピアノも上手だったので指が動かないと本人が悔しがるだろうと不憫に思いましたが、それも数日で解消し怪我前の状態に戻ってきました。

 怪我の後、替われるものならばと悔やみ、怪我や病気の子どもを思う親の立場を身をもって体験しました。 
 園児達と毎日を過ごす中で、擦り傷や軽い打ち身、友達との喧嘩は成長する上で必要なことでもありますが、保育所園長としてかけがえのないお子さんの命を預かっているという事を改めて強く感じ、この仕事の責任の大きさを痛感しました。 

 
さて、お楽しみ会総練習も済んで最後の追い込み! 今年も例年に劣らず素晴らしい出来映えになりそうです。
当日は、演技中に歓声、手拍子、などで客席から皆さんに大いに盛り上げていただきたくお願いいたします。