平成24年9月 園便りより
ゆとり教育の変更で、実施時期が夏休みになった中学生の職場体験。
お兄ちゃんお姉さんが来るととても子ども達は喜びます。 ご苦労様でした。
あっという間に夏休みも終わって… 保育園に夏休みはありませんが、8月は小学生や中学生の子どもがいる我が家では、なんか落ち着かなくて… 9月になって普通の生活に戻れるような気がするのは、私だけではないと思います。 先月は、ほぼ毎日スコールのような雨が降って忘れかけていた夕立という言葉を身近に感じました。私の今年の夏の印象は「雨」です。 さて、家族以外の人と初めて一緒に生活を始めた保育園でいろんな体験をして回りの世界を少しずつ広げている子ども達。保育園の先生は、家族以外で子どもが心を許す初めての大人です。 こうめ組やうめ組の子ども達は、全てを受け入れてくれる先生と感じていると思いますが、成長しすみれ・きく組になると、自分だけの先生ではなくクラス全体の先生。自分だけの味方ではなくクラス全体の秩序(ルール)を守っている先生。と感じている事でしょう。 子ども達にとって先生は、お父さんやお母さんのように全てを受け入れてくれる優しさではなく、大好きだけれど少し気を遣って接している大人ではないでしょうか。 保育園での生活で、自分だけという心の状態(自分があって他はない)から、自分と先生、自分と友達、自分と先生と友達というように、自分とその周りの人間関係が少しずつ理解できるように、心が成長しているのだと思います。 ただ、私が園で働き始めた頃(和田真湖先生が園児だった頃) 年長さんが叱られた場合、何故叱られてしまったのか理由を理解している子がほとんどでしたが、近頃叱られた理由がわからない子どもの割合が増えている気がしています。 友達に意地悪をしていたから蹴った。先に○○君が叩いたから(ちょっと身体が触れた程度で)やり返した。 等と、友達とのトラブルが自分だけの正義感で直線的。 しかもグーで顔を叩いたりする場合も… 以前も友達とのトラブルはよくありましたが、反射的に手が出たり蹴ったりという喧嘩は少なく、口げんかの割合が今よりも多かった気がします。 時々叱られて私の所に連れてこられる子がいますが、事務所という特別な空間が嫌いで、「いやだぁ」の連呼 「ごめんなさい。」と反省出来る子が少なくなっている感じを受けます。友達に手を上げておいて「いやだぁ」とは…。 家庭での子どもの数が減って、子どもが家庭の宝物から王様に変化してしまったのかもしれません。また、食事も移動もなんでもテンポ良い時代になって、子ども達の心も短気になっているのかも。 私たち向洋保育園の職員は、通園している子ども達一人一人がしっかり成長するのを願っています。 でかでかプリン会に満面の笑顔で参加してくれた卒園児、中学生職場体験では卒園生が向洋を選んでくれたり、ボランティアで来園したり… と向洋を卒園した後も共に生活した子ども達のことがとても大好きで気になります。 子どもを取り巻く環境が変化し、トラブルの形が変わっても、私たちの子どもに接する態度は、突き放したり見下したりせず子ども達から信頼され好かれる職員でありたいと考えています。 好きな人の願いや思いは誰しも大切にしたいですよね。 さぁ9月、運動会へ向けて楽しみながらも格好良く行きたいですね。 |