平成23年2月 園便りより


今年の干支は卯 書き初めで「う」と「もち」を書きました。
    羽子板遊び(風船ですが)では昔ながらに頬に墨付けして盛り上がったよ。

 寒い日が続いてます。 今年のインフルエンザは大人が先に感染しているようで、何カ所か市内事業所で先行発生しました。 向洋では昨年末から登園時の体温測定を行い、早い時期から各部屋で加湿空気清浄機を動作させ感染しないように配慮してきましたが、この時期になり園児も数人感染発症しています。 空気が乾燥し気温が低いこの時期ですので、十分注意してください。 それにしても例年になく寒く風が強かった一月ですが、今月もまだ寒い日が続くようです。雪が積もったという私の記憶は、小学校二年生の頃と二十歳頃の二回あり、歩行者通路を示すセメントブロックに友人の車が乗り上げて動けなくなったのを覚えています。 今冬は雪こそ積もりませんでしたが、日中も氷が溶けないという温暖地の津久見ではありえない寒さでした。 でもその寒さの中、子ども達はへっちゃらで園庭で思いっきり走り回っています。 
 先日、東京で公立幼稚園を民間移管し保育園にした施設を見学してきました。この保育園の管理者は、二十数年前に厚生省後援の海外保育視察研修に一緒に参加し、その後もいろんな研修でお世話になっている保育に熱心な先生です。 園舎はとても綺麗にされていて「大きなお家」という理念の元で運営されているのですが、この法人が運営する保育園は民間移管など数年で10園に増えていて驚きました。都内としては利便性の高い地下鉄駅から歩いて五分強の場所ですが、途中下車し子どもを抱えて預ける事を想像するとかなり負担に思えますし、視察したのは土曜日でしたが子どもの数が少ないので質問すると、土曜は土曜日の就労証明が必要とのお答えでした。 東京は子育てするのに苦労する環境だと改めて感じる反面、通勤環境、園舎の広さや祖父母の協力などで随分優遇されている田舎の子育て力の大きさを感じたところです。  
 視察後、子どもの成長と親の願いについての講演を聴きました。 這えば立て立てば歩めの親心と言うように、子に期待をかけるのが親でありますが、運動や計算を競わせる訓練式の保育では、あの子は跳び箱を四つ跳べるのにうちの子はなぜ三つなのか?と、いつまでたっても他との比較でしか我が子を見ることができない親になってしまい思いやりや優しさなど数値に表せない個々の子どもの輝きを見失うことになるのではないか。という話でした。他と比較ばかりしていると子どもを可愛く感じることが出来なくなるのかもしれませんね。
その夜、小さなライブハウスに行きましたが、格好の野暮ったい男性がピアノ伴奏を始めるとむちゃ巧くて見とれてしまいました。
 そういえば先月、劇団や牛乳普及協会などの来園があり、目の前で見るパペット劇やエプロンシアターを子ども達は食い入るように見ていました。ライブハウスのピアノ弾きもそうですが、リアルなものが持つ力を感じました。
 人間関係も、メールだけではなくちゃんと会って話をしたり、テレビやラジオではないその場の空気を感じられるリアル体験の大切さを子ども達に伝えて行かなくては、と感じています。