平成22年9月 園便りより



総合防災訓練の見学に行きました。 格好良い防災ヘリコプターにみんな大興奮でした。

  今年は冷夏になるのでは… と梅雨前の予報は大きく外れ、今年の夏は35度越えも珍しくなく、熱中症により室内で死亡する高齢者も多く発生しました。秋分の日頃まで暑い日が続くのかもしれません。 まだ暑く名残惜しいのですが、プールを片付けて園庭は少し秋の雰囲気になりました。
 先月で園便りは五百号という節目を迎えましたが、今月は私が五十歳という節目を迎えます。 子どもの頃、五十歳は年配のおじさん いや、おじいさんに近い印象を持っていましたがその年に到達し、、50歳ってそんなに年配じゃないなぁと思っている自分がいます。 でも、じっくり考えてみるといろいろと思い当たるところがいっぱい。 また、社会人としていろんな責任と権限を持つようになり、身体的なものだけでなく考え方などもずいぶん変化してますが、変化している自分のことが一番解らないのですね。
 現在の自分があるのは、家族をはじめこれまで関わってきた人たちの影響と、体験・経験した様々な出来事の結果で、これまでの経験が違っていたなら大きく違っている自分になっているのですね。 その大きく違った自分も、やっぱり自分のことが一番解らなくて、子どもの頃とあまり変わっていないなぁと思うのでしょう。
 私たちは毎日自分の意志で生活しているように見えますが、実際は周りの人たちの影響と環境が自分を作っているのだと思うのです。 もちろん、生まれ持った気質や体質によるところはとても大きいのですが、自分を取り巻くいろんなものからさらに多くの影響を受けています。 
 向洋に通園している子ども達も保育園の大きな影響を日々受けてますので、保育に携わる私たちは子どもの将来に関わる重要な要素なのだと自覚し、子ども達の将来に良い影響を残すよう努力せねばならないと感じてます。
 良い影響とは、単に文字や体操などを教えることではないのです。 幼児に漢字や算数、体操などを教えるとすぐに覚えて吸収します。 四歳で小学校で習う漢字を覚えたとしても、凄いねぇと驚きほめてくれるのはちょっとの間だけ、その子が中学生になると小学校での漢字を覚えていてもだれもほめてくれません。 知識と知恵は別物で、わからない漢字があれば辞書を引くという知恵があれば社会に出て何も困りません。 少しばかり早くものを覚える努力をするより、数値では表しにくいものですが生活のリズム(時間との付き合い方)や仲間との協力など、子ども達が自立するために必要な生活と一体となった学習に取り組んで欲しいと願っています。
 誕生日を迎え、自分では別に大変だったという思いはないのですが、生後9ヶ月で小児麻痺になり、父母には心配をかけたと思っています。 50歳の節目にちょっとそんなことを思いました。