平成21年9月 園便りより
園舎裏の向洋菜園ではトマトや茄子などいろんな野菜が採れます。 収穫って嬉しいですよね。
つい先日まで子ども達の歓声に包まれていたプールも片付けられて、九月の声を聞くと駆け足でやってくる秋の到来を感じます。 衆議院選挙が行われ、自民党が惨敗し、国の制度が大きく変わるのでしょうか。今回の選挙では子ども手当や幼児教育の無料化など、これまでになく子どもに関する問題がいろいろと注目されました。子どもを社会全体で育てて行かなくてはならないという考えが広がれば良いと思います。 今回、民主党が大勝しましたが、子ども手当てが支給されるかわりに認可保育園の保育料が引き上げられたりしないように強く望むところです。それに、子ども手当は遊興費に使い、学校給食代は滞納だなんて許されません。これから先、国の方針によって大きな影響を受ける認可保育園がどうなるのかとても気になっています。 ところで、ピアノやギターが大人以上に上手だったり、国の名前を暗記したりとマスコミには様々な特技を持った子ども達がよく登場します。それに、いろんな幼児教育の方法もマスコミに取り上げられる機会が多いように思います。 子ども達の持つ可能性は計り知れなくとてもすばらしいものですが、子どもが苦痛と感じる練習や学習はマイナスだと思っていますし、いろんな事を体験しその楽しさを知ることが子どもの可能性を広げるのだと私は思っています。 先日久々に映画アマデウスのDVDを観ましたが、モーツアルトの天才ぶりと一般常識の無さが描かれていて時間のたつのも忘れて見入ってしまいました。 才能を磨く環境は大切ですが、いくら才能が輝いていても日々の生活に必要な常識がないととても苦労します。 まさにこれから社会へ出て活躍する子ども達に一番必要なものは、責任感や他との協調性、遵法意識などのごく一般的な事柄なのだと思います。 以前、幼児教育の研修で聴いた、ある教授のお話を思い出すのですが、その教授は音楽が大好きでプロのピアニストになろうと決心し、蕎麦屋の主人である父に相談したところ、その父親は、バイオリンを取り出して、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲を熱っぽく弾いた後、蕎麦屋の親爺でもこのくらい弾ける、音楽で生活するのはとても大変だよとアドバイスしてくれたと言うのです。 そのお陰で今は、学者になって趣味としてピアノも楽しんでいるという話でした。 うーんその親爺さん格好良すぎますね。 子ども達にはマスコミの報道する物珍しさに乗らず、地道に快活に生活し、社会に出て活躍してもらいたいと願ってます。 でも、楽器の弾ける人、絵の上手な人、字の綺麗な人にはとてもあこがれている私です。 |