平成12年8月 園便りより
先月の園便りで、小手川先生が「梅雨時は食中毒の季節」と書いていましたが、大会社「雪印」の食中毒が発生し世間を騒がせました。 とても長い社歴と乳製品では他社と比較にならないブランドイメージと販売規模。 まさかこんな大会社が、と誰しも思ったことでしょう。 一番驚いているのは、雪印の社員とその関係者ではないでしょうか。 人気が高い、社歴が長い、売り上げが多い、商品種類が豊富などのブランドイメージは一瞬に崩れ去ってしまいました。 同じくブランドイメージの高かった「そごう」も崖っぷちに立たされているようです。 雪印は、不況下でも売り上げが順調であったため、会社全体が安心しきっていた、従業員同士も注意や指導をするよりは、なあなあのぬるま湯状態だったのでは…と、ある記者が書いていました。 業績が厳しく、ノルマに縛られ、ぎすぎすした人間関係も決して会社のためにはならないと思いますが、あまりに従業員同士が馴れ合った環境は、従業員だけのための会社となり、お客に対しての責任が果たせなくなってしまうのでしょう。 また、事故は絶対に起こさない と思っていても起きてしまうもの、起こした事故に対してどのような対策と予防策をとっていたのかが重要ではないかと思うのです。 私は、雪印の事件をテレビで見るたび、他人事ではないなぁとつくづく思うのです。 チームワークのとれた職員、職員間の人間関係が良好ということは保育所にとって絶対に必要なことですが、保育園で起きるいろんな問題を先送りせず、職員全員が問題意識を持って取り組まなければと思うのです。 今まで積み上げてきた実績が一瞬で崩れ去らないように、「五十年の歴史がある、うちは人気があるようだ…」というおごりを捨てて、今一度原点に と考えさせられた梅雨空でした。 |