平成12年3月 園便りより
3月、年度末がやってきました。 この一年間、子ども達は本当にいろんな面で成長してきました。 うめ組さんでは、しゃべることが出来なかった子ども達も今では上手に友達同士でコミュニケーションを取ることが出来るように成長しました。 私たち大人はどんなに努力しても子ども達のように短期間で運動面、語学面、社会面等々の発達は出来ません。 それだけ子ども達のこの時期はとても大切な時期です。 新潟の少女監禁事件が報道され、皆さんも大変驚いていることでしょうが、この少女が8歳から十年間の監禁ではなく、0歳から十年間だったとしたら…。 乳児の時に狼に育てられた子どもの記録が残っていますが、それと同じで人間社会への復帰は絶望的でしょう。 この事件を考える度に、子どもの乳幼児期に関わるものとして責任の大きさを改めて感じています。 事件といえば、少女監禁事件だけでなく、小学生殺害や二歳児の凍死など、信じられない事件が数多く発生しています。 それらの全体的傾向として、「親子だけの人間関係」「自己中心主義」が問題となっているようです。 個人の自由や個性の尊重と自己中心的主義とは全然別物であるはずです。 現在は、個人の時代と言われていますが、人間は一人では生活できない仕組みになっています。 食べるもの、着るものすべて誰かの手によってもたらされているのですが、そういう認識を持つことはほとんどありません。 いろんな人のお陰で生活できているという気持ちを失わないようにしなければと思うのです。 また、私を含め子どもを持つ親が、家庭・地域・職場等でのいろんな意見や助言に耳を傾けて行けば、これらの事件は予防できるのではないでしょうか? |