船の火災は何より怖い。
可燃物を沢山積んでいて、電気関係の潮による腐食で漏電やショートの可能性もある。 自動消火装置も装備しているが、発電機を使うのでエンジンルーム内の温度は気になるところです。
雨降りの中一人で出航。 突然の異音にスロットルをもどして原因を探していると今度は異臭が…
後部操舵装置の下の方、エンジンルームへの通気口から白煙がぁ 原因はスターンスラスターの油圧装置を動作させる電磁クラッチを入れたまま主機を長時間高速回転させたため加熱発煙してしまった。
とても驚いたが、白煙の臭いがオイルの焼ける臭いだったし、煙の量がモクモクではなくホワホワという強さ。 だったのでパニックにならずに済んだ。 それに、エンジンルームの温度が確認できたのもよかった。
急いで、キャビンの床にあるエンジンルーム点検ハッチを開けて確認した。 どんどん煙の勢いが強くなっていたら本当に恐怖だっただろう。
エンジンスロットルや前後切替クラッチの動きが渋くなっていた。 その後、熱によってコントロールケーブルが伸びている可能性と、舵を制御する油圧ホースにも熱による傷みがあるような という報告を受けた。 もちろん、スターンスラスターを動作させる油量が減っているのと、油圧装置そのものが壊れている可能性もあり丁寧に調査してもらうことになった。
パニックにはならなかったが、もちろん写真を撮る余裕はありませんでした。
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