園長の部屋
令和 1年
10月 

 


運動に適した季節になりましたね。 体育の日は気温と降水確率で決定した前回東京オリンピックの開会式日です。
  でも、来年行われる東京オリンピックは極暑い時期 IOCが放送料金の高い時期を選んだって言われてます。


   

  令和元年度も後半になりました。十月と言えば運動会! 九月は天気の悪い日が多く運動会の練習を園庭で行う回数が少なかったように感じています。 でも、本番に最高のパフォーマンスを発揮する子ども達ですから、後は当日の天気ですね。

 今月から消費税が10%に、その財源を使い社会保障費が増額され保育料の無償化がスタートします。 
 なかなか国から無償化の詳細連絡が届かず、しかも保護者がどの認定が有利なのか選択出来るので、アドバイスと事務手続きで市役所の担当と保育園事務所は時間に追われてとても大変でした。 一号認定の時間オプションも、働いている方には基本時間補助が出ることになり、保護者の状況やどの園に通うかを問わず、三歳以上の子どもは基本的に保育料が無料になりました。 

 でも保育料は無償化されたのに給食費は有料になり、国は認定こども園・保育園と幼稚園へ支給する運営費から一人月額四千五百円減額し、その分を保護者から徴収する事に決めました。 臼杵市では保護者徴収の給食費を減額する措置を執るようですが津久見は財政が厳しいとのことで補助がありません。

 そもそも幼稚園の給食費と保育園では摂取栄養項目の厳守が求められている保育所(保育所母体の認定こども園)とそうでない幼稚園(幼稚園母体の認定こども園)では相当な差があるのですが幼保共に一律の金額という考えには不満が残ります。

 保護者に支払ってもらう給食費はそれぞれの園が独自に決めることが出来ますので、国の基準より高いところや安いところが出てきます。 入所希望の多い大分市では高額な給食費を設定した園もあるようです。

 昨年の向洋保育園の給食単価を計算してみると、一ヶ月約七千円。 おやつに市販のお菓子やパンを提供すると食事単価が上がりますが、基本手作りの向洋では単価が抑えられるはずなのに… それだけ良い食材を使っているためこの金額です。  さらに、四千五百円の設定価格はおかずだけの金額で、主食のご飯やパンを毎日持参するか、その金額を別途支払うようになっています。  向洋では一層楽しい給食を提供したいと、平成九年から三歳児以上にも主食を無償で提供しています。

それによってカレーや炊き込みご飯など献立の幅が広がり充実した給食を提供できていると思っています。 今回も、引き続き豊かな食生活の保育園生活を過ごしてもらうように3歳以上の主食は無償で園が提供いたします。
 この五年ほどで制度が随分変わりましたが、子育て世帯に嬉しい世の中になりました。育児休暇中も社会保険料を自己負担していた世代と比べると本当に大きく変化したなぁと思っています。

 少子化による人口減少は国の経済やインフラなどいろんな面に悪影響を与えます。 まだ乳児〜二歳児の保育料が高額な世帯も多く更なる保育制度の充実が必要なのかもしれません。

 しかし、無料ならばどんな園でも良いわけでは無く、保育を仕事とする私たちは、保育の内容で選んでもらえる園を目指していかなければと強く感じているところです。

 保護者と共に子育てについて悩み喜び、「向洋に通っていた頃は大変だったけど楽しかった」と年齢を重ねた後にそう振り返って戴ける園であろうと願っています。