園長の部屋
平成31
年2月


 さくら組後期参観の後、毎年講師を招いて子育てに関するお話を戴いてます。
今回は、堅徳小学校の丸木先生のお話。 先生は太田先生の恩師で、園長の従兄です。 沢山の参加有り難うございました。。

    

 年間で一番寒い二月。
と言っても暖冬と言われるだけあって例年に比べると暖かい気もします。

 昨年からアメリカと中国が技術盗用や貿易摩擦でギクシャクし、その影響で世界全体の景気が停滞していますが、政府は、世界経済が大きく停滞しない限り、10月から消費税を増加し10%にすると決めています。
 本当は8%に増加した翌年平成15年に増加する予定でしたが、景気が冷え込んだために延期し、17年4月からに…、これも世界経済の停滞で延期しています。 三度目の正直ではありませんが、よほど大きな世界・国内経済の低下が無い限り増税を実施するでしょう。
 今回、外食は10%食材は据え置きの8%の低減税率を取り入れることになって、いろいろと問題が指摘されています。販売者の手間と気苦労は大変で、一律で10%にするべきだったと私は思っています。 

 さて、消費税引き上げと連動して、幼児教育の無償化が実施されます。
この幼児教育の無償化も、いろんな意見があって、無償化によって都市部の幼稚園・保育園不足が更に深刻化するのでは、3歳未満児の料金低減を先に行うべきとか、無認可施設はサービスの裏付けが無いのに税金を投入するのは問題だ…等指摘されています。 全国平均で保育士は、三年半で退職するという調査結果が出ていますので、保育士給与や仕事内容の改善が第一だと私は思います。
 幼児教育の無償化について、実はまだ詳しい通達が届いていません。
 現時点では、今年の10月から3歳以上児の保育園・幼稚園は全世帯無料が決定しています。月謝がとても高額な、いわゆるセレブ幼稚園は無償化にはならず、認可外施設も三万五千円程度までの補助になるようです。

 ただ、給食費を徴収するという話になっています。 
 幼稚園では保育料と給食費は別々という考えで、保育料に給食費が含まれている保育園側はとても強く反対しましたが無償化で財源が厳しくなる国にとって少しでも出費を抑えたく給食費は有料となったようです。

 では、給食費はどの位になるのか。
おやつを含めて月額4千円という話も聞きましたが、これもまだ決定されていません。 保護者の所得によって給食費免除が検討されています。
 そもそも幼稚園と保育園は給食の質が違います。 お昼ご飯はお弁当という幼稚園は数多く、午前中だけ幼稚園で過ごすのが基本。 午後も園に残る場合は「お残りさん」と言われる延長保育で、食事を園で提供する場合も厳密なカロリー計算など必要ない状態です。 反面、保育所は保護者が働いている時間中ですので昼食は必須です。 カロリー計算や各栄養素の摂取量も厳しく決められています。 10月の無償化以降保育園と幼稚園の給食費に差が生じることに成るかも知れません。

 もう一つ私が問題だと感じているのは、幼稚園は満三歳、保育所は三歳児から無償化されるということ。 もも組で誕生日を迎えた子は満三歳。さくら組になったら三歳児という事です。 これも、児童福祉法と学校教育法の違いから発生する問題です。
 この取り扱いの違いについても国から正式な通達は来ていませんが、向洋保育園は保育所型認定子ども園なので、一号認定の子どもを預かることが出来ます。
 一号認定は満三歳から保育料が無料になりますので、来年度10月以降満三歳になった子で一号認定希望者を受け入れる予定ですが、一号になると給食費が発生しますので、考えどころですね。10月以降、一号認定の土曜日保育や延長保育の金額も変わる予定です。

 ややこしい制度ですが向洋を利用される皆さんの負担が少しでも少なく出来るよう、一緒に考えて行きたいと思っています。